高松高校吹奏楽部公式サイト

　自分の曲が課題曲に…。

　ふだんは演奏者として課題曲に関わってきた自分ですが、今回は「作曲者として」ということなので、とても不思議な感じです。

　本格的に吹奏楽曲を書こうと思ったのは中学３年の頃。さまざまな吹奏楽曲にふれているうちに「いつか自分も作ってみたい」という思いが膨らんできました。ちょうど、その年の課題曲がマーチだったので「マーチなら自分も作れるかな…」ということで、他の曲を参考にしながらオーソドックスなマーチを１曲作ってみました。とりあえずできたものの、うーん、面白くない…。ということで、もう１曲作ってみることに。何とか書き上げたが、なんだかしっくり来ない。そこで、悩みながらも、旋律に手を加えたり、他の箇所を修正したりしながら、どうにか曲ができあがりました。

　せっかく作ったことだし、ちょうどその年の朝日作曲賞の公募（2007年度課題曲）の曲種が行進曲でもあったことから、思い切って応募してみることに。しかし、ろくに計画も立てずにやったため、応募できる状態になったのが結局締切日の翌日…。そのときは、次に「行進曲」としての応募が出来るのは２年後になると思っていたので、「２年も待てない！」などと思いながらがっかりしたのを覚えています。

　そして、数ヵ月後。とりあえず来年度の公募要項を見てみると、なんと、行進曲の応募も可能ではないか！…というわけで、気を取り直して、しまっておいた曲を再び応募する準備に。今度はしっかり計画も立て、ツメの甘いところなどは直し、ところどころ変更もしてついに完成。２度目のピアノ譜作成に苦労しながらも、こちらも完成。何とか締め切りには間に合い、ひと安心。そうしているうちに、まさかの一次審査通過。これだけでも驚いていたのに、まさか入選までしてしまうなんて…。

　入選したことももちろんですが、なにより自分の作った曲が（おそらく）どこかで演奏されるというのがとても嬉しいです。

（社団法人吹奏楽連盟会報「すいそうがく」2007 No.176より）